アニマルコラム vol.6 – 獣医師Q&A

第3回 ペットと長く暮らすために

動物たちと健やかに暮らすために重視されている食事。今回はフードや食べることにまつわる話を近藤獣医師にうかがいました。

思ったより早くペットは年を取ります

編集部:(以下、「編」)

ワンちゃんもネコちゃんも平均寿命が延びていると聞いたことがあります。

近藤獣医師 そうです。じわじわと延びていますね。左記の表をご覧ください。

近藤獣医師(以下、「近」)そうです。じわじわと延びていますね。右記の表をご覧ください。

寿命が延びていますから実態とは合わないかもしれませんが、ネコちゃんもワンちゃんも7歳を過ぎたら高齢といわれます。

 人間なら40歳代ですか?

 そうですね。ただ、1年で犬は人間の7歳分、猫は人間の4歳分に換算されますから、思ったより早く高齢になります。

ペットが高齢になる前に備えましょう

編:高齢になったらペットはどのようになりますか?

近:足腰が衰えたり、筋力が落ちたり、心臓など体の機能が低下していきます。

編:人間と同じですね。

近:そうですよ。長く楽しくペットライフを過ごすためにも動物たちの健康に注力しましょう。

編:運動や食事のほかに何をしたらいいでしょうか?

近:定期健診や予防接種はもちろん、より触れ合って観察することが大切です。

編:ワンちゃんなど毛並みが変化するらしいですね。

近:はい。特にネコちゃんは調子が悪いと毛づくろいしなくなるので毛並みが悪くなったりします。病気の場合がありますがトイレや食事の様子にも変化があります。運動能力で言えばワンちゃんもネコちゃんも段差を上ったり降りたりするのを嫌がる様になったりしますね。

 かかりつけ獣医さんは当然必要ですが、知り合いはペット保険に入りました。ペットホテルやペットシッターさんなどに慣れる訓練もしていました。

 保険は年齢制限などが異なるので調べておきましょう。

認知症ペットとのいい関係を

近:高齢になると認知症になる場合があります。夜鳴き、屋外の徘徊、トイレの失敗などワンちゃんで問題になることが多いですね。進行性の疾患なので運動やサプリメント、薬剤を組み合わせて、飼い主さんと認知症のワンちゃんがいい関係を築けるようにするのが大切です。

編:早期発見はできますか?

近:内野富弥先生がつくられたワンちゃん用のチェックリストがありますので「おかしいな」と思ったら試してください。

介護についてもイメージしておこう

近:介護についても考えておいた方がいいですね。大型犬は寝返りさせるのもひと仕事です
介護グッズやペットの介護施設もあります。いろいろな理由で介護できないことがあるので、頼れるものは頼った方がいいように思います。
ペットがシニアになったら心と情報の準備をしましょう

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