BEAUTY SOMMELIER 美容ソムリエの“ススメ”

日々研究と新しい技術の勉強を重ね、
本当に正しい美容の知識をお客様にお届けさせて
いただくミッションを持っています。

化粧品と発酵の密な関係

発酵と聞くと納豆や味噌、
チーズや日本酒などの発酵食品を
思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
実は化粧品にも発酵技術が用いられています。
今月は化粧品に使われる「発酵」が私達に
もたらしてくれる効果をご紹介したいと思います。

1. そもそも発酵って何?

微生物の働きによって農水産物に含まれているタンパク質や糖質を分解し、アミノ酸や糖類、乳酸、アルコールにすることを言います。

「プチ情報」発酵と腐敗の違いは?

実は起きている現象は同じなのですが、人にとって有益なものが作り出される場合は「発酵」、有害なものであったり、食用に適さない場合は「腐敗」と呼ばれています。

2. 化粧品に用いられている発酵

化粧品では美容成分として発酵エキスや発酵物を配合するために、発酵技術が用いられています。

■ 保湿効果
元々肌に備わっている天然保湿因子の約半分はアミノ酸で
できており、角層内で水分を保持する役割を担っています。
このように肌のうるおいを保つには欠かせない天然保湿因子で
すが、うるおいが不足している肌では少なくなっていることが
知られています。
少なくなってしまった天然保湿因子を補充するためにも保湿
成分が欠かせませんが、発酵エキス・発酵物にはアミノ酸を
始めとした様々な保湿成分が備わっており、うるおいのある
肌に導いてくれます。

■ ペプチド・ポリペプチドによる効果
タンパク質が分解されることで作り出されるペプチドやポリペプチドには保湿以外にも特有の効果が備わっていることが細胞実験で分かってきています。繊維芽細胞の働きを活性化して、コラーゲンやヒアルロン酸の産生を促進するものやメラニンの産生を抑制するもの、ターンオーバーを促すものなど様々です。

そんな発酵エキス・発酵物に着目してみるのは如何でしょうか。

「プチ情報」
化粧品に配合されているアミノ酸やペプチド、ポリペプチドの代表例
● アミノ酸の代表例
アスパラギン酸、アラニン、アルギニン、イソロイシン、グリシン、グルタミン酸、クレアチン、セリン、チロシン、テアニン、トレオニン、バリン、ヒスチジン、ヒドロキシプロリン、フェニルアラニン、プロリン、リシン、ロイシン

● ペプチドの代表例
オリゴペプチド-1 等

● ポリペプチドの代表例
ポリグルタミン酸、加水分解コラーゲン、加水分解シルク 等

「プチ情報」化粧品の表示名称の読み方

アイムピンチ美容液に配合されている「バチルス/(コメヌカエキス/ダイズエキス)発酵液」でご説明します。

「プチ情報」発酵に用いられる微生物

発酵を促す微生物は「麹菌」「酵母」「細菌」の3つに分けられます。
化粧品の成分を発酵する場合もこれらの微生物が用いられています。

「プチ情報」空を飛ぶ納豆菌

能登半島の上空3000mの大気から採取した納豆菌を大豆に加えたところ納豆が作れたそうです。そして、それが飛行機の機内食として採用されたことも…。

文/新市場創造R&Dグループ 植木 美哉子

未来ビューティーサイエンス研究所
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