日々研究と新しい技術の勉強を重ね、本当に正しい美容の知識をお客様にお届けさせていただくミッションを持っています。
美肌と代謝
寒い日が続いていますね。
冬は、普段よりも体調を崩しやすかったり、太りやすくなったりします。それに加え、肌も荒れがちです。その原因は、代謝が下がっているからかもしれません。
では、どうすれば代謝を上げることができるのでしょうか。まずは代謝について正しく理解しましょう。
代謝とは?
代謝の中でも美容に大きく関わっているのが「基礎代謝」と「新陳代謝」です。「基礎代謝」とは、心拍や呼吸など生命活動を維持するために必要なエネルギーのことを言い、「新陳代謝」は古い細胞が新しい細胞に生まれ変わる働きのことを言います。
寒い季節になると気温が低下し、内臓や筋肉が冷えるので、体を燃やしてたくさんのエネルギーを発生させる必要があります。そのため、実は冬は最も基礎代謝が高いのです。しかし気温の低下によって、体の熱が大幅に失われるので基礎代謝の熱量では追い付かず、体温はどんどん低下していきます。これに伴い、基礎代謝も大幅に下がってしまうのです。
肌の新陳代謝が下がるとどんなことが起こるの?
健やかな肌を保つためには、栄養や酸素が必要不可欠です。では、栄養はいったいどこから来るのでしょうか?それは、真皮に網目のように張り巡らされている血管からなのです。構造としては、真皮の深いところに太い血管があり、そこから表皮に向かって細い血管が上がってきています。この細い血管を毛細血管と言い、肌に栄養と酸素を運び、二酸化炭素と老廃物を回収する役割を担っています。しかし、気温などの影響で血行が悪くなり、真皮の毛細血管内の血液が減少し、肌の隅々まで栄養と酸素が行き渡らなくなります。すると肌の新陳代謝が下がり、多くの不調が起こります。
乾燥、肌荒れ
肌の新陳代謝が下がると、天然保湿因子(NMF)や細胞間脂質が生成されにくくなります。そのため肌のバリア機能が低下し、乾燥や肌荒れを起こしやすくなります。普段使用していたスキンケアが、冬は使えなくなるといった現象が起こるのも、これが大きな原因です。
シミ
本来であれば、できてしまったシミは、新陳代謝により肌表面へ押し上げられ、古い角質と共に剥がれ落ちます。しかし、血行が悪く、肌の新陳代謝が下がっていると、メラニン顆粒を含む表皮細胞を外に出すことができないため、シミの沈着につながります。
くすみ
血行が悪いと、肌色が悪く見えるだけでなく、肌の新陳代謝が下がるので、古くなった角質が剥がれ落ちずに肌表面に残り、角質が厚くなります。角質の角層細胞は、外的ストレス(紫外線、大気汚染物質など)を受けて不透明になっているため、重なり合った際に肌がくすんで見えてしまいます。
たるみ
線維芽細胞は肌の真皮にある細胞で、美肌の元となる成分(コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸)を作り出す重要な役割を担っています。線維芽細胞の機能が低下すると、弾力を失ったコラーゲンや弱くなったエラスチンを分解、排除しにくくなったり、新しいコラーゲンやエラスチンが作られ難くなるので、老廃物が溜まり、肌がたるんでしまうのです。
美しい肌のために…
冬は気温、湿度ともに1年で最も低下する時期です。それにより肌全体の血行が悪くなり、新陳代謝も下がります。肌をいたわりながら、寒い冬を乗り切りましょう!
文/新市場創造R&Dグループ 竹内 香織