美容ソムリエの“ススメ”vol.42

日々研究と新しい技術の勉強を重ね、本当に正しい美容の知識をお客様にお届けさせていただくミッションを持っています。

ハリツヤUPへ導く肌バリアの秘密

まだまだ厳しい暑さが続きますが、保湿ケアはされていますか?
今月は、肌のハリツヤを生み出す保湿と重要な関係性をもつ「肌バリア」について紹介します。

肌バリアってなに?

肌バリアとは、うるおいを逃さないようにしたり、外部からの刺激や異物から肌を守ってくれる機能のことです。

肌の水分が蒸発するのをバリア!

肌表面には、水分を逃さない仕組みがあります。肌表面は皮脂膜に覆われており、角層の水分が蒸発するのを防いでいます。その下にある角層は、レンガのように連なる角層細胞と、その周りを埋めるセメントの働きをする細胞間脂質で構成されています。角層細胞は自身の中にうるおい成分の天然保湿因子(NMF)を含んでいます。この角層細胞はNMFが外に流れ出ないようになっています。また、細胞間脂質は主にセラミドで構成されており、角層細胞同士をしっかりと接着させることで角層内部にうるおいを保ちます。

異物が肌に侵入するのをバリア!

肌表面では、善玉菌が肌を弱酸性に保ち、細菌の増殖を抑制します。さらに、細胞間脂質で満たされた隙間の無い角層構造や細胞同士を密着させているタイトジャンクションが物理的に異物の侵入を防ぎます。その下の有棘層では、ランゲルハンス細胞が手をアンテナのように広げ、肌内部に異物がいないか常にパトロールし、見つけた場合、排除します。これらの働きにより、肌の奥深くに異物が入ってくるのを防いでいます。

肌バリア低下を回避し、ハリツヤ肌へ

これからの季節、だんだん気温が下がってくると、皮脂や汗の分泌が減少してしまうので、肌バリアの1つである皮脂膜が十分に形成されません。それに加えて、冬は湿度も低く空気が乾燥しているため、角層から水分が失われてさらに乾燥が進みます。肌バリアを高めるためには保湿は欠かせません。化粧水でうるおいを補給するだけでなく、美容液やクリームで油分を補い、うるおいを閉じ込めてあげましょう。今から入念に保湿をしてあげることで、本格的な寒さを迎えてもハリツヤのある肌へ導いてくれます。労わりながらしっかりと肌バリアを高めておきましょう!

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