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正しいケアで「唇の荒れ」を防ぐ
唇は私たちの体の中で唯一「皮膚と粘膜の間」という、あいまいな存在です。
食べ物をくわえたり、吸ったりする働きのほか、表情をつくったり、発音するのにも役立ちます。また、唇の赤みで血の巡りが推し量れることから、医師はその色で健康状態を見ることもあるそうです。
これから来る冬に備え、基礎知識を得て正しいケアをすることで、乾燥による荒れや傷みから唇を守りましょう。
唇はこんなにもデリケート!
唇は上下で全く違う性質を持っているのをご存じですか?上唇は肌(皮膚)、下唇は口内の粘膜の延長として成り立っているといわれています。肌に比べて、上唇の角層は薄く、下唇にいたっては、角層とその下にある顆粒層が存在しません。また、肌のうるおいを保つための油分である皮脂膜も唇にはありません。そのため唇はとてもデリケートなのです。
頬の5倍のスピードで乾燥する!?
唇は肌より角層が薄いうえ、皮脂腺や汗腺がほぼないので皮脂膜が作れないことが特徴です。また、保湿成分も肌に比べて少ないため、水分はどんどん蒸発してしまいます。唇の乾燥スピードは頬の5倍とも言われています。そのため、体の中でより乾燥や荒れが気になる部位なのです。
唇は3日で生まれ変わる!
唇の悩みで一番多いのは「荒れ」です。乾燥しやすくデリケートであるため、すぐに荒れてしまいますが、治るのも早いのです。それは、細胞の生まれ変わりの速さが関係します。肌は新しいものに生まれ変わるまでに平均1か月かかるのに対し、唇は3~4日とかなり速いとされています。そのため、荒れやすい反面、ケアすればすぐに良くなるので、早めに対策すると良いでしょう。
ひどくなる前に!正しい唇のケア法を知る
POINT1 – リップクリームなどの保湿剤をこまめに塗る
唇は自らの力で内部の水分を閉じ込める力が弱いため、外から油分の膜をつくって保護するのがお手入れの基本。特に寝ているときは乾燥しやすいのでたっぷりと塗りましょう。
POINT2 – リップグロスや落ちにくい口紅の使用は避ける(唇がかさついている時は)
落ちにくい口紅には染料が配合されているものが多く、刺激が強いとされています。普段から口紅を塗る際にはリップクリームを塗った上から使うと唇が荒れにくくなります。
POINT3 – 荒れを進めるNG行為とおすすめの回復法
気になるからと、唇の皮をむく、擦る、なめるなどは厳禁です。リップクリームやバームなどの保湿剤をたっぷり塗り、更に上からラップで覆うと回復が早いとされています。
マスクによる唇荒れを防ぐには
唇にマスクが当たって擦れてしまうことで、角層がはがれやすくなるなどの唇荒れを起こしてしまうことも。マスクをしていても、リップクリームなどを塗るようにすることで唇とマスクの間に油の膜ができ摩擦を軽減できます。マスク装着時も保湿剤を塗ることを習慣づけると良いでしょう。