おとな美人は作れる!
20代くらいまでは、目が大きいなど顔の造作が美人の基準になりやすいものです。しかし、おとな世代になって「この人なんて素敵なのかしら」と感動する基準は、目鼻立ちよりも、豊かなエネルギーがあふれている事だと思います。いくつになっても輝く笑顔、しなやかな動作、ハリとツヤのあるイキイキとした肌、そういった要素が組み合わさっておとなの美しさはつくられます。
誰でも年齢による変化は感じるものです。歳を取らないことは出来ませんが、歳の取り方は自分で選べます。今回は、数々の美容法を研究し発見した中でも特に、「日常の中で出来る美人習慣」をご紹介します。
エイジングデザイナー
村木宏衣 先生
エステティシャン、メディカルエステティシャンとして30年以上のキャリアを誇る。サロンワーク以外でも美容やアンチエイジング、ヘルスケア等のイベント、セミナー、各メディア出演、化粧品のコンサルティング他、様々な分野で新しい活躍の場を広げている。
目次
姿勢編
理想の立ち方は「一直線」
信号待ちや電車の中など、じっと立っている時間があったら、正しく立つ練習をしてみましょう。腰幅に両足を開き、次のような一直線を意識してください。
本来はこれが理想の姿勢です。やってみると、タランとゆるんでいたお尻がキュっと締まり、上半身も自然とまっすぐになるのを感じていただけるはずです。最初は難しいかもしれませんが、せめて足の裏をしっかり踏ん張って、膝が曲がらないように気を付けましょう。
歩く時は膣からティッシュを引き上げるイメージで!
歩く時も正しい姿勢を保ってまっすぐ歩く事が大切です。
ゆがみのない体を保つには体幹が大切ですが、「体の軸」と言われても、言葉だけでイメージを掴むのは難しいですよね。ですが、このイメージを持つと自然に体の軸を取りやすくなるのです。
坐骨の上に座る
多くの女性が、座るときに無意識にペタンとお尻を下ろしています。その悪習慣を続けていると、股関節が外に張り出し、座っている間に骨盤がゆがんでザンネン老けの一因に。これを防ぐには、お尻の骨である坐骨の上に座るように意識しましょう。
膝頭に力を入れなくても自然にくっつくので、電車の中で座ったときにだんだん膝が開いてしまうことや、スカートで座ったときに膝が開くのを足を組んで隠す必要もなくなります。
お顔編
奥歯を浮かせる
顔のたるみの大きな原因「食いしばり」は、こめかみ付近の側頭筋がギュッと縮んで凝り固まり、頬を引き上げにくくしてしまいます。その結果、頬がたるみ、ザンネン老けにつながります。
「奥歯が合わさっている状態が普通」と思っている方は多いのですが、歯が軽く重なっただけでも、食いしばりの筋肉は動いてしまいます。初めは口が開いてしまっても、そのうち閉じたまま浮かせていられるようになるので、気づいたら少し浮かせることを繰り返してみましょう。
洗顔時に口の中もほぐす
朝起きて、顔を洗うついでに鏡を見ながら口の中も指でほぐしましょう。
この習慣は、口内環境を改善するのにも効果的。こうして刺激を与えると唾液が出やすくなります。唾液は、口の中を洗浄して清潔にしてくれる上に、全身の若々しさを保つ成長ホルモンの一種も含まれているので良い事尽くしです。
洗顔時に鼻の下をほぐす
口まわりには「口輪筋」という筋肉がありますが、この筋肉が凝り固まると鼻の下がたるみ、口元を老けさせる原因になってしまいます。
鼻の下にある歯ぐきはデリケートな部分です。歯ぐきまで動いてしまわないよう、指の先を水で濡らしましょう。力を入れず、やさしくほぐすだけでも十分に効果はあります。
舌先を上あごにつける
本来、口の中での舌のポジションは、舌先が上あごの歯の少し後ろに、常に触れている状態が理想的です。ですが、歳を重ねると舌の筋肉が衰えてきて、舌先は上あごについていないことがほとんどです。舌先を上あごにつけていると舌の筋肉が鍛えられ、フェイスラインもすっきりとします。
睡眠編
全身が楽になる姿勢で寝る
枕が合わなかったり、呼吸がしづらい姿勢で寝ていたりすると、せっかく寝ても疲れてしまって睡眠の効果を十分得られません。睡眠の質を高めるには、ふわっと全身の力が抜けるような姿勢を探すことが大切です。そこでおススメな方法が「頭、首、膝、足首の下にタオルを入れる」方法です。
この体勢で眠るとぐっすり熟睡できることはもちろん、
・頭蓋骨が押されてゆがむのを防ぐ
・鼠径部がゆるんでリンパと血液の流れがスムーズになる
・寝ている間に足首が左右に倒れて骨盤がゆがむのを防ぐ
などメリットが沢山あります!
ゆがみリセットマッサージ
普段、猫背で前かがみになっている方は巻肩になりやすく、首・肩・鎖骨周りがこわばってしまいがちです。寝る前に行うことで老け見え姿勢をリセットして、安眠効果まで得られます。
番外編 ながら美容で美人になる!食習慣
7・7・7ルールで噛む
よく「食事ひと口につき30回噛みましょう」と言われますが、続けるのはなかなか難しいのではないでしょうか?そこで、「7・7・7ルール」をおススメします。
まず左右どちらか片方で7回噛み、次に反対で7回噛みます。そして、噛みにくいと感じた方でまた7回噛みましょう。
人は誰でも無意識に自分の得意な方だけで噛んでしまいがちですが、「7・7・7ルール」を実践すると両方を使えて噛み癖を改善できます。
運動後のアルコールはNG
運動後の1杯は美味しいですが実はアルコールは筋肉の修復や成長を妨げてしまうことが分かっています。筋肉はたんぱく質から作られますが、そのもととなるアミノ酸からたんぱく質を合成しているのが肝臓です。ところがお酒を飲んでしまうと、肝臓の働きはアルコール分解と無毒化に割り当てられてしまい、たんぱく質の合成効率が落ちてしまうのです。美しい体を保つためにも、筋肉は大切に育てていきたいですね。