美食の特等席 vol.5

美味しさが絵になる明太子ご飯

辛子明太子をはじめ、さまざまな食品加工品の製造販売を行うとともに、国内外にもつ鍋などの飲食店を50店舗以上展開する「やまや」は２０２４年７月に創業50周年を迎えます。

九州の食材や食文化に向き合う姿勢を体現する旗艦店として２０２３年３月に「やまや総本店」をオープン。「やまや総本店」として割烹料理の「膳」と、ランチとお土産の「白金小径」が同じ敷地内に誕生しました。１２８号でご紹介した「膳」に続き、１２９号では「白金小径」をレポートします。

九州の味、辛子明太子を堪能できるランチ

「やまや総本店」は同じ施設内に「膳」と「白金小径」の2店舗があります。

美味しいだけではなく心地よい空間でもてなす、つまり話が弾んでしまう割烹料理を提供する「膳」の取材・撮影が終わり、「次は何がくるのだろう」とわくわくしながら「白金小径」へ移動しました。

そこで迎えてくれたのは前ページの写真にあります辛子明太子ご飯でした。炊き立てご飯に辛子明太子が2切れ乗って、出汁をかけた姿。写真を見るだけでその美味しさが伝わってきませんか？

また「やまや」創業50周年を迎えるにあたりオープンした旗艦店で、「やまや」始まりの商品、辛子明太子を堪能できるランチを出される姿に編集部は「素敵だな」と思いました。昔ながらのお客さまと未来のお客さまへの手紙のようなメニューだと感じました。そこにはきっと九州の人、文化、食材などへの感謝が書かれているのでしょう。

2つのランチと3つ＋αの食べ方

お料理は「博多めんたい織 ～御膳～」と「博多めんたい織 ～海鮮重～」の２種類があります。明太子を土鍋ご飯で召し上がりたい方は「御膳」を、九州の海鮮とともに召し上がるなら「海鮮重」をどうぞ。

「白金小径」を案内してくださったのは一宮マネージャー。「御膳」のことをうかがっていると「明太子ご飯は、ひつまぶしのように召し上がっていただけるんですよ」と話されます。「一杯目はそのまま素で、二杯目は特製の辛味醤油をかけて、そして三杯目は出汁をかけていただけます」とのこと。「海鮮重も同じように味変しながらどうぞ」と説明してくださいました。辛味醤油は辛子明太子を漬け込む調味液と土佐醤油で作られており明太子ご飯と相性バッチリ。「御膳は温泉たまごをかけると4杯目もいけますね」との編集部の意見に「そうなんです。御膳は3度の味変で4膳食べられます」と一宮マネージャーは笑顔で答えられました。

九州の幸の花束とお庭が心地よい空間を演出

桜の木を中心とした丸い中庭をぐるっと囲むように「膳」と「白金小径」は配置されています。特に「白金小径」では角度の違いはあれど、どの席からも同じ距離感でお庭の安らぎを感じることができます。席に届くランチはどちらも九州の幸を花束にしたようで、お庭とお席を美味しい花束が結んでくれます。美しくて優しくて美味しい、心地よい空間となっていました。

お土産コーナーでは「白金小径」限定パッケージの明太子からスイーツまでありました。ちなみに「海鮮重」はテイクアウト可能なので「ぜひご自宅で五色の味を」と一宮マネージャー。

みなさまもお土産で「やまや総本店」の味を自宅でどうぞ。