女性のための全身ドライケア

気温が下がり寒さを感じるようになると気になるのは、肌の乾燥です。そこで、身体中の肌にとって、適材適所のボディ&デリケートゾーンのドライケアについてお伝えします。特にデリケートゾーンについては、7月に実施した特集で「初めて知った」というお声も多かったので、改めて「ボディ」「デリケートゾーン」のケアをしっかり分けて行うことの重要性も再びご紹介します!


なおえビューティークリニック 院長

喜田 直江 先生

京都府立医科大学卒業後、産婦人科医として多数の分娩・手術症例を経験。その後、大手美容外科にて美容外科・美容皮膚科全般を習得。特に婦人科系の美容手術は、日本有数の症例数を誇る。平成23年10月、東京銀座で美容婦人科治療専門クリニック「なおえビューティークリニック」開院。日本形成外科学会会員、日本性科学会会員、日本抗加齢医学会会員、ビビーブ認定医、ウルトラヴェラ認定医

なぜ、冬は肌が乾燥するの?

ドライスキンと言われる乾燥した肌とは、肌の水分・皮脂が不足して潤いがなくなっている状態。入浴後や洗顔後に肌がつっぱる、全身がカサカサする、などの症状がみられます。特に乾燥しやすいのは、もともと皮脂の分泌が少ない脛(すね)、膝、ひじ、足の裏などの部位。冬になり気温低下など寒さを感じると肌が乾燥するのは、湿度が下がるから。気温、室温の低下とともに湿度も下がり、外気の水分がなくなります。そうすると汗もかきづらくなるため、皮膚は乾燥しやすくなるのです。若く健康的な肌であれば、通常は肌本来の力で水分保持できます。しかし加齢とともにその力が落ちてしまい、乾燥しやすくなってしまうので、体外からの加湿が必要なため保湿ケアが大切です。

身体の乾燥しやすい部位

肌のバリア機能を正常にして潤いを保とう!

乾燥と密に関係するのが、肌を覆う表皮の一番外側にある角質層。角質層には「バリア機能」の役割があります。この機能が正常に働いていると、肌の水分を保ち蒸散を防ぐだけでなく、アレルゲンなどの侵入や外部刺激から肌を守ります。正常に肌のバリア機能が働いている状態であれば、角質層が外的刺激から肌を守り、肌内部の水分が逃げるのを防いでうるおいのある肌を保ちます。しかし、バリア機能が低下すると、水分は逃げてしまいます。そのため、肌を乾燥させないためには、肌の「バリア機能を守ること」が大切です。

同じ「皮膚」でも違う!ボディケアとデリケートゾーンケアの違い

身体の皮膚は皮脂汚れや汗があるため、しっかりとそれらを洗浄できる製品が良いでしょう。そして基本的に身体の皮膚はその洗浄力に耐えられる肌質です(敏感肌除く)。一方で、デリケートゾーンは膣に近く、粘膜と同等の性質がある皮膚。経皮吸収率が腕や足といった体の肌よりも高いため、洗浄力の高い製品は刺激が強く皮膚にダメージを与える可能性があるので、デリケートゾーン専用の製品を選ぶことをおすすめします。

デリケートゾーンを洗う際のポイント

デリケートゾーンの皮膚(外陰部)と、膣の中では全く性質が異なるため、洗浄剤はデリケートゾーン用と記載があっても膣の中まで使用するのはNG。膣には自浄作用があるため、中まで洗う必要はありません。

乾燥しやすい冬に、特に気をつけたいそれぞれのケア

ボディ編

顔の肌が乾燥しやすい人は身体の皮膚も乾燥しやすい?

“洗顔してから化粧水やクリームで保湿し、外から入れた保湿成分が逃げないようきちんと蓋をする”というように、顔と同じで、しっかりと洗浄したあとも保湿ケアするのが望ましいです。人によって肌質が違うので、自分でよく見極めることが大切。顔の肌が乾燥しやすい人は身体の皮膚も乾燥しやすいとされています。自分で触って、カサカサしていたり、粉をふいているような状態でなく、特に気にならなければ、過度な保湿対策はしなくてもOK。しかし、肌の乾燥状態を放置してしまうと、傷がつきやすくなり切れて出血したり、かさつきによる痛みを感じてしまうので、自分で触ってしっとりしていると感じられるくらいに保湿することはおすすめです。

さらに外出前のカンタン保湿で変わる!

肌が乾いていると手指はささくれができやすくなったり、足はストッキングやタイツを履く際に伝線する原因にもなるため、外出前も肌を保湿しておくことがおすすめです。

入浴後の必須ケア

お風呂に入って身体を温めたからOKではなく、入浴後タオルドライした後にも肌に触れ、しっとり感を感じられない場合や時間が経つと乾くと感じる人は、ボディクリームやオイルなどを塗ってから眠る方が良いでしょう。

デリケートゾーン編

部位に合わせた正しいケアこそ、乾燥対策の第一歩

デリケートゾーンケアの基本として、極力ヘアは処理しましょう。毛があると、保湿剤が肌までいき届かず、ケアになりません。そして、洗う時はデリケートゾーン専用ソープで。より乾燥が気になる人は、デリケートゾーン専用の保湿剤(ローション、オイル、クリームなど)の使用がおすすめ。ただし、粘膜である膣内は吸収率が高いため、余計な成分も体内に入る可能性があるので膣の中まで塗布しないようにします。膣の乾燥と外陰部(皮膚)の乾燥は別なので、勘違いせず、製品を選ぶときは記載表示を確認して各部位に合ったものを使いましょう。

気づきにくいデリケートゾーンのSOS!

ショーツやパンティライナーとの擦れによる痛みや、歩くと痛い、かゆい、などがある場合はデリケートゾーンの乾燥が進んでいる可能性も。そのようなトラブルを未然に防ぐためにも、何の症状が出ていなくても、正しく洗浄し、保湿ケアするように心がけましょう。

アンダーヘアのデメリット

見えづらい部分に毛があることで排泄物がきれいに取れていない可能性があり、ニオイや汚れが残りやすくなります。結果、知らないうちに炎症やできものなどトラブルの原因にも。また、毛で皮膚が見えにくいと性感染症などの発見が遅れることも。毛には雑菌がつきやすく、デリケートゾーンは粘膜に近く繊細な場所であるため、雑菌から体を守るためにも、現在はアンダーヘアは出来るだけ処理することが推奨されています。

「yonii」で乾燥を防ぐ毎日の”ヨニケア”を

ヨニケアから名称をとった『yonii(ヨニー)』は、「大切な場所だからこそ、トラブルが起きる前からきちんとケアして快適な毎日を」という思いで生まれました。ムズムズ、気になるニオイ、吹き出物、経血やおりものによる気持ち悪さなど…様々あるヨニ周りの不快感にアプローチ。トラブルの原因ともなる、「汚れやすく、乾きやすい」に、さっぱり落として、しっとり心地よい肌へ導きます。「肌に近い弱酸性」「汚れを隅々まで落とす微細泡」「潤いを奪わず洗う保湿感」の3つのベストバランスが
肌をいたわります。

(左)yonii ヨニ(デリケートゾーン)用エッセンスウォッシュ100ml(約1ヶ月分)2,838円(税込)
(右)yonii ヨニ(デリケートゾーン)用エッセンスミルク50ml(約1ヶ月分)4,158円(税込)

クリニックにいらっしゃる患者さんのほとんどがVIO処理しているため、この数年でデリケートゾーンまでケアをすることへの意識の高まりは感じます。ただし、情報をきちんと得るようにしてほしいと思います。一言でデリケートゾーンといっても、外側だけなのか膣の中のことも含まれるのか、昨今たくさん出ている製品によっても全然違うため、よく読むことが大切。また自分の身体をよく知って、それぞれのパーツに合った適材適所のアイテムを上手に使って、快適にそして乾燥に負けない肌を保ちましょう。

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