0ゼロを生きる #3

自分の取り扱い説明書

樫内 あずみ Azumi Kashiuchi

1994年愛知県知多半島出身。独学で絵を学び、現在は東京を中心に活動。手で直接触れることのできる「触れる絵画」や、即興で個人のために絵を描く「絵詠み」を行っている。

HP▶︎ https://www.azumi-art.cfbx.jp
Instagram▶︎ @kashiuchi_azumi

アートフルネス絵本「0を生きる」に携わったことがきっかけで〝アイラブミー〟について、思い巡らせる機会をいただきました。思いを巡らせた結果、行き着いたのは「自分の取り扱い説明書」というキーワードでした。私の思う〝アイラブミー〟とは、「自分の取り扱い説明書」を日々の中でつくりあげる意識。そして、時にはその説明書を放り投げる勇気です。

日常生活には、疲れたり、つらくなったり、悲しくなることが色々とあります。「自分の取り扱い説明書」とは、自分がつらさを感じた時の対処法のことです。「つらさの正体は何なのか?」「そんな自分に何をしてあげられるのか?」を考え、試してみることが「自分の取り扱い説明書」になるのです。

対処法はなんでもいいんです。美味しいものを食べて、あったかい布団に包まる。好きなアーティストの音楽を聴きながら家事をする。不安な気持ちを安心できる誰かに聞いてもらう。本を読んで新しい価値観を取り入れてみる。思いきって今までと違うことに挑戦する。

大切なのは、自分を安心させ、また前を向くために必要な環境を『私は自分のためにつくれる』という「自己信頼」です。「自分の取り扱い説明書」の改良を繰り返すことで、この「自己信頼」を高めていけるのです。

ただ、予想もしていなかった事件が起こるのが人生です。自分自身も、周りの人たちも、いつも同じ状況ではいられません。将来のことは何も分からないのです。もしかしたら、つくりあげてきた「自分の取り扱い説明書」が、通用しない時がくるかもしれません。そんな時、今まで慣れ親しんできた説明書を大きく変化させる「勇気」が必要になります。そしてまた、自分のために説明書を一からつくるのです。

生きる上で、本当に大切なのは「取り扱い説明書」そのものではありません。それをつくる意識から生まれる「自己信頼」です。自分のために考え、行動する意識が「自己信頼」を生み、生きる力になるのです。それが〝アイラブミー〟ではないでしょうか。皆様の人生が、皆様自身の〝アイラブミー〟で満たされますように!

ACTIVITIES 01 古道具のように重ねた傷すら愛する「触れる絵画」

「触れる絵画」は、手で直接触ることのできる絵画です。通常、絵画は傷がつかないよう慎重に扱うことが大切ですが、
それ以上に『この絵画と、どんな時間を過ごしたか』の方が、日常生活、もっと言えば人生において大事なのではないかと思いはじめました。
はじめは「原画に触れるなんて怖い」と仰っていた方も、「光に当てるとキラキラしてる!」と、触れることにより、ただ観るよりも心が近くなるような体験をしていただけます。

ACTIVITIES 02 誰かの人生を応援する「絵詠み」

軽くお話をした後に「あなたの人生を応援する心」で、ハガキサイズの紙に描いていきます。その後、描き終わった絵を見て、感じたことをお話しします。「自分自身について再認識できた」「背中を押された」「自分をもっと肯定したいと思った」などの感想と、素敵な笑顔をいただき、心がほっこりします。実はもともと、個人のために行っていた即興画を「絵詠み」と名づけ、復活させた活動です。

どちらも主に、個展で開催しております。
主婦やビジネスパーソン、舞台役者から大学教授まで、老若男女問わずさまざまな方に楽しんでいただいています。

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