シーズン到来!冬こそしっかりフットケア

冬は足のトラブルも多いもの。人目に晒されないし…と怠ると、ガサガサ肌は春夏まで持ち越す可能性も。寒さからくるからだへの悪影響を防ぐためにも、しっかりと足元からケアすることが大切です。足の乾燥、ムレ、冷え、むくみについて学び、薄着の暖かい時期に備えましょう!

田尻 友恵 先生

2012年に北里大学を卒業後、東京医科歯科大学や慈恵医科大学、都内総合病院、都内クリニックで皮膚科、一般内科、アレルギー科、ペインクリニック科、美容皮膚科いずれの分野でも研鑽を積む。医療に従事する傍ら、医療記事監修や化粧品の監修も多数行う。現在は錦糸町皮膚科内科クリニックを開院し院長として活躍中。

後回しにしない!冬場の足ケア

顔や手と違い足肌ケアはつい怠りがちですが、露出がなくても肌の乾燥は進行します。肌が乾燥すると、カサカサして粉をふくことも。乾燥によるかゆみは、さらに粉をふくため掻くのはNG。足先は乾燥が進むとしもやけやかゆみ、痛みなどが出る原因にも。かかとは角質が硬くなることで柔軟性が落ち角質が割れ、出血にもなりかねません。皮脂腺が無く、もともと皮脂が不足がちで乾燥しやすい足裏やかかとは、ガサガサする前に保湿ケアをすることが大切です。また、冬はブーツや厚手の靴下、タイツを履く日も増えますが、長時間履くとムレてニオイの原因にもなるため合わせてケアしましょう。

足肌のための乾燥対策

空気の乾燥だけでなく、冬ならではの生活スタイルの中に乾燥を進行させてしまう原因が。
気をつける点を知り、乾燥対策をしていきましょう。

有効な足ムレ防止ケアとは

靴やブーツの中は通気性が悪く、汗がこもりムレがち。足の裏には汗腺が多数あるため冬でも大量に発汗し、ニオイ菌が繁殖します。また、乾燥して足裏や足指の角層が厚くなることも、ニオイ菌増殖の原因。ニオわない足のために、菌が好む環境を作らない事が大切。座敷での忘新年会など靴を脱ぐ機会も増える季節、足のニオイを気にせず済むようにムレ対策しましょう。

足ムレ防止ケア

足の冷え、その影響

からだは、重要な臓器が集まる中心部を一定温度(通常37℃前後)に保とうとします。特に寒いときは、からだの中心部に血液を集めることで体温を維持。そのため、末端の手先足先には血液が行き渡りにくくなり、温度が下がりやすく冷えを強く感じるように。足先が冷えると寒さを感じるだけでなく、足先のしびれや痛さを感じたり、しもやけや水虫などの原因、睡眠不足など様々な症状に発展することも。冷え性の自覚がない場合、冬は気温の低い日が続くため「足先は冷たいもの」と思い過ごす人もいます。筋肉運動により熱を生み出す働きがあるため、筋肉量が少ない人は冷えの傾向が強いとされるので、下半身を動かすストレッチや屈伸、ウォーキングの運動を。手足の冷えは、寒さや血行不良の対策をしても治りにくい場合はほかの病気が潜んでいる可能性も。

足の底冷え対策 – お家でできるあったかメソッド

手足もみ&ストレッチケア

指もみ

手足の血液循環改善に、指もみが効果的。爪の生え際を心地よい程度に5秒圧迫し、3秒休みまた5秒圧迫。この指もみを毎日各指10回ほど行う。

足指グーパー&つま先立ち運動

1日30分程度の散歩は、全身の筋力や循環を改善するには効果的ですが、運動できない日は、手足をグーパーと開閉する運動や、つま先立ち運動などを行うことで、四肢の循環や筋肉の維持をしましょう。

ぬるま湯に浸かり、リラックス

38~39度ほどのお湯に20~30分ゆっくり浸かるとからだの芯から温まる。好みの香りや保湿効果が期待できる入浴剤は温まり効果UP。入浴時間を取りづらい人も、週1〜2回は湯船に浸かる、または足湯だけでも効果あり。

温かな食事をとる

からだを内側から温めて血行をよくするため、からだを温める食材を用い加熱調理した食事を摂取するようにする。

冬の足のむくみ

冬はからだの冷えによる血行不良、汗のかきにくさ、下半身の筋肉低下、水分摂取量が減り老廃物が溜まりやすく外に排出されにくい状態などにより、足がむくみます。寒さでからだは生命維持を司る部分に血液を集めようとするため、足先指先の末端部分が冷えるのは、不要な水分や老廃物を回収する血液の役割が働いていない証拠で、これが影響し「むくみ」となります。

むくみ対策1 – 適度な水分補給を

水分摂取は多すぎても控えすぎても、むくみの原因に。寒い季節は外気温が低いため体温を下げる必要がないので冷たい飲み物は避け、ぬるめまたは温かい飲み物で積極的に水分を摂るように心がけましょう。

むくみ対策2 – 塩分の摂りすぎに注意

からだの中の水分量は、ナトリウムとカリウムによりバランスを取りながら保たれる。ナトリウムの元となる塩分の過剰摂取はそのバランスを崩し、むくみやすくするので注意!

むくみ対策3 – からだを温めるものを食べる

温かい料理や発汗作用のある生姜や香辛料などを取り入れて、からだの中から温めましょう。

むくみ対策4 – こまめに足を動かす

デスクワーク、こたつでのんびりなど、長時間の同じ体勢を避け、1時間に1回は軽く動く。足首を上下に動かしたり回すだけでも、ふくらはぎの筋肉が刺激され血流促進に。

むくみ対策5 – 規則正しい生活習慣を

食生活の乱れや過度なダイエットもむくむ原因のため注意が必要。ビタミンB1不足は代謝機能低下、たんぱく質不足は毛細血管の水分調整力が低下し、末梢に水分が溜まりやすくなるため、バランスの取れた食事を心がけましょう。

ぜひやってみて!冷えとむくみに良いツボをマッサージ

太谿(たいけい)は、くるぶしの内側とアキレス腱の間にあるくぼみに位置。

◎下半身の冷えやむくみの改善
◎足首の動きを良くする

足だけでも冬に悩める症状が満載です。第二の心臓と呼ばれる足。健康な足で歩くことは下半身の血液循環を助け、生活習慣病予防や肥満防止、ストレス解消や老化防止にもつながるので、フットケアは全身の健康につながります。「温める」「適度な水分摂取」「肌の保湿」の3つをポイントに、規則正しい生活を心がけ、足の冷えと寒い冬を快適に乗り越えましょう。

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