MIRAI 駆け込みクリニック vol.1

腸活 – 不腸を脱して腸活ダイエット

まだまだ油断できない新型コロナウイルス。不要不急の外出を自粛することが求められ、活動量が格段に減り体重増加が気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。外出自粛による活動量の低下が便秘などを引き起こす「不腸」が体重増加の一因になっていると話すのが、桑島内科副院長の桑島靖子医師。免疫力を高めておきたいこの時期にこそ、腸内環境を見直す「腸活ダイエット」で健康な身体を手に入れてください。

桑島靖子 医師

日本内科学会内科専門医
日本東陽医学会漢方専門医
日本医師会認定産業医
高濃度ビタミンC点滴療法認定医
日本抗加齢医学会専門医

女性に多い慢性便秘とは?

便秘にも種類があり、常に残便感のある状態などが続く『慢性便秘』と、環境の変化による緊張感から一時的に便が出なくなる『急性便秘』の2種類があります。急性便秘の場合は、環境が変われば改善しますが、自覚症状を伴う慢性便秘はそうではありません。根本的に食や生活習慣の改善が必要になります。便秘の定義は様々ですが、〝排便が毎日あってもなかなか出ない、残便感がある、お腹が張って辛い〟などの自覚症状があれば、便秘だと考えています。

慢性便秘を起こす「不腸」の原因はさまざま

気温差や活動量の低下以外にも、さまざまな原因が合わさって「不腸」は引き起こされます。今は特に、コロナ禍によってとにかく家にいる時間が多かったはず。身体的な活動量が低下し、腸の動きも鈍くなり腸内環境が乱れるほか、手間をかけたくないがゆえに加工食品に頼りがちになり、栄養バランスの崩れが生じてしまう方もいらっしゃいます。

小さな「不腸…」が、大きな病気を招くことも。

アメリカの研究によると、便秘のある人はない人に比べて15年後の生存率が低いという結果がでているそうです。便秘は、寿命も縮めてしまうことが明らかになってきました。便秘による腹痛や腹部膨満感などが食欲低下につながり、栄養状態が悪化してさまざまな機能が落ち、心筋梗塞や脳卒中、寝たきりなどのリスクが高まると考えられています。

※Chang JY, et al Am J gastroenterol 2010 メイヨー医科大学の15年間の追跡調査

善玉菌が作り出す「短鎖脂肪酸」ダイエット

肉類や魚介類、卵、乳製品などに含まれている動物性たんぱく質や脂質の多い食事に偏ると、未消化物が増え悪玉菌が増える原因になります。でも、その悪玉菌を増やす食品を摂らないというのは難しいですし、厳しい制限は食事の楽しみを半減させてしまいます。そこで、おススメなのが、「短鎖脂肪酸」ダイエットです。

Try #1 短鎖脂肪酸の生みの親「善玉菌」を摂る

現時点で腸内にどのくらいの善玉菌が生息しているかわからないので、善玉菌そのものを摂取することが効率的です。乳酸菌を含むヨーグルトや、納豆やぬか漬け、キムチなどの発酵食品を食べて腸内環境を整えましょう。

Try #2 善玉菌のエサとなる「オリゴ糖」&「水溶性食物繊維」

次に、善玉菌のエサになる「オリゴ糖」と「水溶性食物繊維」が豊富な食品を摂り、効率よく善玉菌を増やしましょう。中でもキウイフルーツは食物繊維を豊富に含んだ、いわば“善玉菌のごちそう”です。毎日1個のキウイフルーツに、ヨーグルトやオリゴ糖が豊富なはちみつをプラスすることで、腸内フローラの健康に役立つ栄養素を補給できます。

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