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自分に合ったフェムケアを知ろう
フェムケアとは、女性の不調や不快感をケアするためのモノやサービスのことで、身近なのは吸水ショーツや月経カップ、デリケートゾーンケアなど。数多の情報から、今の自分に合うフェムケアを知ることが大切です。
井澤 亜有美 先生
整体師・エステティシャン。
認定フェムテックエキスパート、膣プランナーを取得し、フェムテックセミナー講師としても活動中。
生理時のためのフェムケア
毎月訪れる生理に関しては、生理痛や経血量、またニオイや不快感など、様々な理由で悩むと思います。そこで、少しでも快適に過ごすための生理用品の使用を推奨します。おすすめは3タイプあります。
オーガニックコットンのナプキン
一般的な紙ナプキンは、汗や経血を吸収すると冷えていくという化学反応を起こすことから、生理痛の原因や内臓の働きを鈍らせてしまうことがあるともいわれています。オーガニックコットンは、体を冷やさず温かさを感じることが出来るとされるため、生理時に体の不調や生理痛を感じやすい人におすすめです。
吸水サニタリーショーツ
ナプキン使用時のごわつきやムレがないこと、また取り替える必要がないことからも快適に過ごせるのが魅力。吸水ショーツの吸水量は10㎖〜150㎖までと、経血量に合わせて選ぶこともできるほど種類も豊富で（※選択幅はメーカーによる）、洗って繰り返し使えることから経済的且つ、ゴミが出ないためエコにも良いアイテムです。生理期間が始まる前からデイリーショーツとして履けるので、急に来ても安心な点も◎。
月経カップ
第３の生理用品として注目されている月経カップ。ナプキンやタンポンは、経血を吸い取る仕組みですが、月経カップは経血を液体のまま溜めるのが特徴です。タンポンと同様、腟内に挿入するタイプで、子宮腟部に装着したカップに経血をためて使用します。身体への安全性が確立された医療用シリコンなどの素材で作られており、洗って繰り返し使うことができます。初めはスムーズに挿入できないことも多く、慣れるまで練習が必要なアイテムではありますが、ニオイや蒸れから解放されるため、愛用者はナプキン・タンポン離れした人が多いともいわれている最先端フェムケア製品です。
妊娠時のためのフェムケア
妊娠時は、体や肌がより繊細になっている時でもあります。通常時よりも更に気を向けるのがおすすめですが、特に洗浄についてのケアは大切です。
妊娠中は胎盤から分泌されるホルモンの影響でおりものが増えるので、デリケートゾーンのかゆみやにおいが気になるというお悩みが多く聞かれます。これは生理的な変化なので多くは問題ないですが、感染症のサインということもあるので、普段からおりものの状態を観察しておくことが大切です。
また、妊娠中のデリケートゾーンはいつもに増して敏感になるため、清潔を心がけてほしいですが、洗いすぎは皮膚や粘膜に刺激となるので注意が必要です。外陰部を傷つけないように、デリケートゾーン専用ソープの泡でそっと丁寧に洗いましょう。
石鹸やボディソープは、ph値が異なるためデリケートゾーンには刺激が強くあらゆる症状やトラブルの原因にもなるので、妊娠中に関わらず、外陰部を洗浄する際は使用しないように。デリケートゾーンは女性の体を持つ以上、年齢を重ねるごとにあらゆる変化をしながら一生付き合っていく繊細で大切な部位です。
妊娠中や生理中だけでなく、また初潮前・閉経後も関わらず、日頃からデリケートゾーン専用ソープで洗うことを心がけましょう。
更年期のためのフェムケア
更年期になると、腟の萎縮や乾きを感じるようになります。乾燥、かゆみ、ほてり、尿もれ、頻尿、子宮脱、また性交痛などで悩む人も増えてきます。そのため、デリケートゾーン周りをしっかりケアすることが大切です。
膣まわりの保湿ケア
膣内外が乾燥すると、性交痛や下着が擦れることで痛みを感じたり、かゆみやニオイが気になるようになるともいわれています。ローション、セラム、ミスト、乳液、クリームなど、膣内・膣外それぞれの部位に合わせた、デリケートゾーン専用の保湿ケアアイテムがさまざまな種類出ていますので、不快感や痛みは我慢せずそういったアイテムを日常的に取り入れてみることもおすすめです。
骨盤底筋を鍛える
骨盤底筋は、子宮などデリケートゾーンに近い下半身の大切な臓器を支えている部分でもあります。骨盤底筋が衰えると、尿もれや子宮脱などにつながります。また、歩行困難の原因にも。しっかり臓器を支え続け、いつまでも自分の足で歩けるよう、鍛えた方が良い筋力の一つです。現在は、膣の中に入れて締めるというトレーニングをすることで骨盤底筋力を鍛えるアイテムもあり、辛い筋トレや運動が苦手な人にも手軽にできるようになっています。