油断大敵!夏の冷え

冷房や冷たい飲食物のせいで冷えやすい夏。
今回は放っておくと怖い「冷え」に関する特集です。

山口県周南市
トレーフル・プリュス 代表・海風診療所 院長

沼田 光生 先生

「遊びに行ける診療所」をコンセプトに、カフェ・フィットネスジム・心理カウンセリングルーム・鍼灸整骨院を併設した予防医療の総合施設「トレーフル・プリュス」を開設。著書に「生体ミネラルが生命の核をつくる!」「首を温めると万病が治る」など。

トレーフル・プリュス:https://trefleplus.com/

現代の女性は夏でも冷えやすい

家電やコンビニの普及などで便利になった私たちの暮らし。ところが本来の季節感とは合わない生活スタイルは、人間の体に思わぬ影響をもたらしました。その一例が「夏冷え」。冷房や冷たい食べ物・飲み物の摂りすぎで体温調節機能が鈍り、夏でも冷えを感じるというものです。

女性は男性に比べて筋肉量が少なく脂肪が多いため、冷えが起こりやすいという性質があります。またホルモンバランスによる自律神経の乱れや、ノースリーブに短いスカート、サンダルといった服装なども冷えの一因に。最近では体温が低いわけではないのに、手や足の先だけが冷たい、という方も多くいらっしゃいます。

放っておくと怖い冷えは万病のもと

体が冷えると血液の循環が悪くなり、酸素や栄養が体に行き渡りづらくなります。すると体のあちこちに不調が出始めます。

古くからいわれる「冷えは万病のもと」とは東洋医学の考え方で、冷えは病気の前段階となる「未病」の状態とされているから。冷えによる不調が大きな病気を招いてしまわないよう、早めの対策が必要です。

冷えを制するには健康3本柱を意識

冷えは体が発する不調のサインですが、中には冷えを自覚していないという方もいらっしゃいます。暑い夏は特に気がつきにくいという面もあるかもしれません。

下段では健康にとって重要な3つの要素から、冷えの原因をピックアップしました。ご自身の習慣を見直してみましょう。

体の内側から冷えを改善

食生活を見直す

東洋医学では「世の中の全ての物質や現象は陰と陽でできている」とされます。病気や体調不良は、体が陰陽のどちらかに偏った状態と捉えられ、食べ物の陰陽の力を用いて体のバランスを整えることが健康につながると考えられています。

体の陰と陽は揺れ動き、常に一定ではありませんが、ご自身の体質を大まかに知っておくと、食事の陰陽の偏りを防ぐことができます。参考にしてみてください。

□にチェックを入れましょう。多くついた方が、あなたの体質。どちらでもない場合は中庸体質です。

陰陽5色バランス食事法

食べ物は体を冷やす作用があるものが陰性、体を温める作用があるものが陽性、どちらにも偏らないものが中庸です。陰性体質の人が陰性のものばかり食べると、体がさらに冷えて体調を崩しやすくなってしまうのでご注意ください。

また食事をバランスよく摂るためには、「緑・赤・黄・白・黒」の5色を意識して食材に摂り入れてみましょう。さらに「真っ白い食べ物」はなるべく控えるほうがベター。精製された砂糖、それを使った菓子類、清涼飲料水、精製小麦粉、化学調味料などは体への毒性が高くなります。

体の外側から冷えを改善

冷え予防対策&温めアイテムの活用

私たちの体には元々、体温調節の機能が備わっています。これには自律神経の働きが関係していますが、現代人は冷房による冷えすぎや、室温と外気温の寒暖差、さまざまなストレスなどのせいで自律神経の働きが乱れがち。日頃からエアコンの効いた場所で過ごすことが多い方は特に、寒さ防止アイテムを活用するなどして、体を冷やし過ぎない工夫をしましょう。

夏でも湯船につかる

暑い夏はシャワーで済ませてしまうことが増えるかもしれませんが、体を芯から温めるにはやはり湯船につかるのがベスト。そもそも湯船に入り「あったかい」と感じるのは体が冷えている証拠です。お風呂でリセットしましょう。

しっかり湯船につかることは血流改善につながるほか、リラックスして自律神経を整えることで、冷えにくい体をつくるのにも役立ちます。

沼田先生おすすめ入浴法

ここでは健康な体づくりのための2つの入浴法をご紹介します。目的やシチュエーションに応じてお試しください。 ※食後30分は入浴を避けましょう。

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

ツールバーへスキップ