あなたはふだん正しい呼吸ができていますか?
呼吸の質を高めることは健康への第一歩。上手に操り、心身共に健全な毎日を過ごしましょう。
目次
Step1 ふだんの呼吸を見直してみましょう
呼吸は健康と美のキホン-まずは自己チェックを
呼吸は本来、鼻から空気を吸い、鼻から吐き出すもの。しかし長引くマスク生活のせいで、楽な口呼吸の方が増えてきました。口呼吸は感染症のリスクが高まるだけでなく、口腔内・呼吸器・免疫系統などに影響が及び、不調を引き起こしやすくなります。また美容面でもシワが増加する、フェイスラインがゆがむなどの懸念も。まずは自分が無意識のうちに口呼吸になっていないか、見直してみましょう。
福岡・みらいクリニック 院長
今井一彰 先生
内科医・東洋医学会漢方専門医・NPO法人日本病巣疾患研究会副理事長/加圧トレーニングスペシャルインストラクター
息育、口呼吸問題の第一人者で「あいうべ体操」「ゆびのば体操」を考案。講演で全国を駆け回るなか、メディアにも度々登場し人気を博すメディカルエンターテイナー。著書に「美顔呼吸」「正しく鼻呼吸すれば病気にならない」など多数。
みらいクリニックHP:https://mirai-iryou.com/
あなたは大丈夫? 口呼吸チェックリスト
- 口を閉じたとき、あごに梅干しのような膨らみとシワができる
- くちびるがいつも乾いている
- 朝、起きたときに喉がヒリヒリと痛む
- 睡眠中、いびきや歯ぎしりがある
- 口臭が気になる
- 激しい運動をしている
- 食事中に頻繁に水やお茶を飲む
- 左右の目の大きさが異なる
- 舌の側面に歯形がついている
- 二重あごである
チェックした項目はいくつありましたか?
<0〜2個> 正常:そのまま快適な鼻呼吸ライフを送りましょう
<3〜4個> 時々口呼吸になっている可能性大:気をつけないと今後は口呼吸メインになってしまう危険性があります
<5〜6個> かなりの頻度で口呼吸になっています:もうすでに色々な病気、症状があちこちに出始めているかも!?
<7個以上> ほぼ100%口呼吸になっています:立派な慢性口呼吸状態、いますぐ改善してください
間違った口呼吸が様々な不調の原因に
正しい呼吸のためには舌の位置が重要!
口呼吸になる原因は様々ですが、人は年齢を重ねると口呼吸になりやすいことが分かっています。その理由の一つが、舌の筋力低下。舌は口の中で上あごにべったりついている状態が正しいのですが、筋力が弱ると舌の位置が下がり「低位舌」の状態になります。舌の先が前歯の裏に当たっていたり、舌の両側に歯形がついていたりする方は要注意です。
口周りの筋力をアップ – 超簡単! あいうべ体操
舌の位置を正し、口呼吸から鼻呼吸に改善するには、毎日の地道な努力が欠かせません。とはいえ、難しいことを毎日続けるのはなかなか大変。そこでご紹介したいのが「いつでも・どこでも・誰でも簡単にできる」ことを前提に考案された口周りのストレッチ法『あいうべ体操』です。しっかり継続した人からは「自然に鼻で呼吸ができるようになった」「アレルギー性疾患の症状が楽になった」という声も上がっています。早速やってみましょう!
次の4つの動作を順に繰り返します。1セット4秒前後のゆっくりとした動作を心がけましょう。
Step2 コンディションを整える呼吸エクササイズ
胸式・腹式の使い分けで心身のバランスを調整
ふだん私たちが行う呼吸には、大きく分けて胸式と腹式、2つのやり方があります。一般的に、日中の活動時には浅く素早い胸式呼吸、睡眠時やリラックス時にはゆったりと深い腹式呼吸を行うことが多いとされています。ところがストレスの多い現代では、疲れているのによく眠れない、肝心な時に頭がぼーっとしてやる気が出ない、などの悩みを抱えている人が少なくありません。そこで注目したいのが呼吸法。いつもは無意識に行うことが多い呼吸ですが、その仕組みや役割を理解し、意識しながら行うようにすると、自身の心や身体の状態・変化をより感じやすくなり、バランスを整えやすくなるでしょう。
ヨガインストラクター
カタオカマリコ先生
オンラインで受講可能な「えびすヨガスタジオ」を主宰。別名トークの魔術師&漫談ヨガ。全国各地でヨガインストラクター養成講座やワークショップを開催するほか、子ども・母親・シニア世代など幅広い年齢を対象としたクラスや講座を展開。「子どものためのプラーナヤーマ」「さよなら!死んでれら症候群」などの著書も。保育士、調理師、パン講師資格、クシマクロビオティック中級、YTIC卒業。
えびすヨガスタジオHP:https://www.ebisuyoga.com/