目次
- 1 毎日使っているタオルに小さな変化がありました
- 2 肌を大切にする人はタオルも大切にしている
- 3 大阪の泉州地方は日本タオル発祥の地
- 4 肌触りや吸水力を高めるパイルとは?
- 5 増えていくタオルの機能や種類、使い方
- 6 織る技術が優れた繊細な日本のタオル
- 7 肌触りと耐久性を備えた日本のタオル
- 8 泉州タオルの特色の「後(あと)ざらし」とは?
- 9 フワフワの白いタオルにはさらしの技が詰まっている
- 10 泉州の「泉」が表すよう白いタオルを支えるのが水
- 11 タオルの洗濯には柔軟剤を使わないの⁉︎
- 12 ギュウギュウで洗濯しない、乾燥機はかけないように
- 13 タオルは多めの水で洗い、2〜3度ふって天日干しを
- 14 柔らかいタオルはネットを使用。色のきれいなタオルは日陰干し
- 15 黒ずみや匂いの対策は濡れたまま放置しない
- 16 タオルがやせてきたら柔軟剤をつかいましょう
- 17 タオルのゴワゴワは水が足りなかったため
毎日使っているタオルに小さな変化がありました
先日、洗濯機を買い換えました。すると、タオルにゴワゴワする感じがあったのです。「あれ?柔軟剤が足りなかったのかな」などと考えていると…「私たちタオルをすごく使っている!」ということに気がつきました。
肌を大切にする人はタオルも大切にしている
洗顔をゴシゴシやらないよう気を使っている人は、絶対タオルにも気を使っているはず! こんなゴワゴワのタオルを肌にあてたくないですよね。そうだ、タオルを調べてみよう! と編集部は泉州タオルにうかがいました。
大阪の泉州地方は日本タオル発祥の地
協同組合が機能しているタオル産地は今や泉州タオルと今治タオルといわれており、今回は泉州タオルの名で展開している大阪タオル工業組合の田端理事長(ろ七タオル株式会社代表取締役)に案内していただきました。
肌触りや吸水力を高めるパイルとは?
パイルとはタオルの表面のフカフカのところ。よく見ると糸が輪になって並んでいます。その輪の部分がパイルです。肌触りの良さや吸水力の高さには、このパイルが貢献しているそうです。初めて知りました。
増えていくタオルの機能や種類、使い方
サイズによってバスタオルやフェイスタオルなど呼び方が変わります。機能によりガーゼタオル、冷たくなるタオルなどが生まれました。さらに使い方によりキャップタオル、マフラータオルなども一般化しています。
織る技術が優れた繊細な日本のタオル
直接肌に触れる物だから、タオルは優しくあってほしいですよね。泉州タオルは綿糸(綿を紡いだ糸)を使用。さらに手間や技術が必要になる細い綿糸でタオルを織っているので、肌触りがいいそうです。
肌触りと耐久性を備えた日本のタオル
タオルに求められる耐久性と、それに相反する柔らかさを実現したのが泉州タオルです。耐久性を求めれば固くなるそうです。しかし織る技術が優れているので、耐久性と柔らかさを備えたタオルを生み出せるとのこと。
泉州タオルの特色の「後(あと)ざらし」とは?
錦糸は弱いので糊でコーティングして織機に通します。その糊や綿の油分や不純物などを洗い落とす工程を「さらし」と言います。「後ざらし」はタオルを織った後にさらす方法で、清潔で柔らかく吸水力が高くなります。
フワフワの白いタオルにはさらしの技が詰まっている
「後ざらし」工程を案内してくださったのはダイワタオル協同組合の神藤工場長。酵素による漂白や水、お湯による精錬(油分や不純物を洗い流す作業)、そして乾燥の現場を見せていただきました。
泉州の「泉」が表すよう白いタオルを支えるのが水
「後ざらし」工程ではタオルの重さの約7倍もの水が使われるそうです。豊かで清らかな泉州の地下水にタオルづくりは支えられています。ちなみに排水は厳しいルールのもと処理されていますのでご安心を。
タオルの洗濯には柔軟剤を使わないの⁉︎
お手入れについてうかがったのは大阪タオル工業組合の宮内専務理事。柔軟剤は糸をコーディングして滑らかな肌触りにしてくれますが、糸をコーティングすることで吸水性が悪くなるのだとか。驚きました!
ギュウギュウで洗濯しない、乾燥機はかけないように
タオルは綿をよった糸でできています。ギュウギュウに詰め込んで繊維が強くこすられたり、乾燥機にかけると、繊維がささくれ「けば落ち」します。洗濯機の故障にもつながりますし、タオルも固くなってしまうとのこと。
タオルは多めの水で洗い、2〜3度ふって天日干しを
タオルの洗濯に関しては節水コースをさけたほうがいいようです。できればタオルが泳ぐように洗いましょう。そして脱水後、パタパタと2〜3度ふってパイルを起こして干すと柔らかく仕上がります。
柔らかいタオルはネットを使用。色のきれいなタオルは日陰干し
タオルは繊細な物ですが、特に柔らかさが売りのタオルは最初の1〜2回はネットに入れて洗濯を。その後は普通に洗ってください。色落ちが気になるタオルは洋服同様に日陰干しをした方がいいそうです。
黒ずみや匂いの対策は濡れたまま放置しない
タオルには皮脂が付着します。それを養分にする細菌がおり、濡れたまま放置していると増殖し、黒ずみや匂いの原因になるそうです。タオルを使ったらすぐに洗濯するか、乾かすようにすれば、抑えられるとのこと。
タオルがやせてきたら柔軟剤をつかいましょう
長く使っていると「けば落ち」が進み、タオルがやせて固くなるそうです。そのような時は柔軟剤を少し入れると肌触りが回復するそうです。入れすぎると吸水力が弱くなるので、お気を付けください。
タオルのゴワゴワは水が足りなかったため
編集部は取材するうちに思い当たりました。タオルを洗う水が少なかったのだと。柔軟剤を使わないとなると、タオルを分けて洗濯することに…、ならばバスタオルを買って毎日タオルだけ洗濯するのもありだと思いました。